【Blender初心者必見!】PLATEAUの東京タワーの3Dモデルを使ったモデリングチュートリアル入門編

2022年5月14日

今回は、PLATEAUで公開されている東京の3Dモデルから、
東京タワーのモデルをBlenderで編集し、取り出します。

最終的には、Unityに持っていき、
VRChatでこちら↓のような東京タワーを配置したワールドを作成したいと思います。

作りたいものが特にないけど、Blender触ってみたいという人には、
Blender触りながら、そこそこのものが完成するので楽しく、
Blenderを初めて触る人でも始めやすい内容になっていると思います。

PLATEAUとは?

PLATEAUとは2021年からはじまった
国土交通省主導の3D都市モデルの整備など行うプロジェクトです。

PLATEAU VIEWをつかって、WebでPLATEAU のデータを3Dで見ることもできます。
リンクはコチラ↓
https://www.mlit.go.jp/plateau/app/

PLATEAUのモデルのダウンロードのやり方は?

PLATEAU VIEWで色々な土地のデータをみるのは楽しいですが、
一部の地域ではモデルデータをダウンロードするもできます。
モデルデータをダウンロードすることで、
自分でより自由にモデルデータをさわってみることができます。

G空間情報センターでオープンデータが公開されています。
リンクはコチラ↓
https://www.geospatial.jp/ckan/organization/toshi

いくつかの都市では、マテリアルなどより詳細なモデルが公開されています。
今回は東京タワーのより詳細なモデルをつかっていきます。

今回は、2022/05/06現在、公開されている
東京都23区のOBJ 4次メッシュのモデルを使います。
リンクはコチラ↓
https://www.geospatial.jp/ckan/dataset/plateau-tokyo23ku-obj4-2020

下にスクロールすると、ダウンロードできるデータの一覧があります。

東京都23区構築範囲図、東京都23区構築範囲拡大図1/4などは
データの番号のどれが東京を四角で区切ったときのどの部分なのかを示しているものです。
これを見ながら、欲しい区域のデータを探すといいです。

今回は東京タワーが含まれているデータを使いたいので、
「533935」の詳細を選択し、ダウンロードをクリックします。

「533935」のzipファイルのダウンロードが始まるので、しばらく待ちます。

「533935」のzipファイルをダウンロードできたら、展開し、中身を確認します。
brid、dem、LOD1、LOD2といくつかのファイルが有ることがわかります。
・bridは橋、高速道路
・demは地面
・LOD1はボリュームモデル
・LOD2は詳細なモデル
が入っています。

「533935」の区画をすべて再現したい場合は、
これを全部展開し、開かなければなりませんが、
今回は、東京タワーのモデルが含まれる部分だけで十分なので、
LOD2だけ展開します。

LOD2を開くと「533935…」のような数字がついたファイルがあります。
東京タワーが入っているのは「533935894」です。
ファイルを開くと
・materials_textures
・533935894_bldg_6677.obj
・materials.mtl
の3つのファイルがあります。

・materials_texturesは建物のテクスチャが入っているファイル
・533935894_bldg_6677.objはobj形式のモデルのファイル
・materials.mtlはテクスチャがモデルのどの部分に配置されるかのデータが入ったファイル
です。

533935894_bldg_6677.objのファイルをBlenderで編集していきます。

Blenderをつかってモデルデータを編集

・materials_textures
・533935894_bldg_6677.obj
・materials.mtl
の3つのファイルそのままでも普通にテクスチャ付きでモデルを表示できるのですが
Blenderを使うと周りの建物は消して東京タワーだけのデータにするなど
モデルのデータを編集できるので便利です。

Blenderを開きます。私はBlender 2.93を使っています。
バージョンが違うと操作方法など違うかもしれないのでご注意ください。

Blenderをダウンロードしていない場合は、
こちらの記事↓でダウンロードと日本語化の仕方を説明しているので、参考にしてください。

ショートカットNで表示範囲を広げておく

Blenderにモデルをインポートすると、中心に配置されずにずれることがあります。
小さいモデルだと、支障はありませんが今回つかうPLATEAUのモデルは建物のデータなので、サイズが大きく少しのズレで表示できる範囲外に出てしまってモデルを見失うことがあります。

「N」を押すと下の画像のようにビューのタブが出てきて、表示範囲を変更できます。
終了の部分を「10000 m」など大きめにしておくといいです。

OBJファイルをBlenderにインポート

Blenderでモデルを編集するために、先ほどダウンロードした「533935894_bldg_6677.obj」をBlenderにインポートします。

「ファイル→インポート→Wavefront(.obj)」をクリックします。

「533935894_bldg_6677.obj」のフォルダを選択して
右下の「OBJをインポート」をクリックします。

インポートされると右上のシーンコレクションに533935894_bldg_6677が追加されます。
インポートしたモデルが選択されていることを確認して
「/」をクリックするとインポートしたモデルに自動で焦点が合います。

モデルがインポートできました!
地面のデータや橋のデータ、他の区画のデータなど他のモデルを入れたい場合は同じようにやるとインポートできます。
複数のモデルをいれる場合は、編集を始める前に一緒に入れるほうが、位置など合わせやすいと思います。

編集モードでモデルを編集

画面左上から編集モードに切り替えるとモデルデータを編集できます。
「Tab」をクリックしても編集モードに切り替わります。

「マウスホイールを押しながら動かして、表示する向きを変えることができます。
画面右上からワイヤーフレーム表示に変更しておきます。

ワイヤーフレーム表示に変更すると、一気に選択できるので、
まとめて編集したいときには便利です。

「範囲選択」→「右クリック」→「頂点を削除」
で東京タワー以外の建物を消します。

きれいに東京タワーだけ残すことができましたが、
オブジェクトの原点と東京タワーのオブジェクトの位置がずれているので、
このままでは、使いにくい状態になっています。
原点を東京タワーのオブジェクトに合わした上で、
東京タワーのオブジェクトを(0,0,0)移動させます。

画面左からカーソルを選択し、東京タワーの底にカーソルを移動させます。

右クリック→原点を設定→原点を 3D カーソルへ移動
することで、東京タワーの底に原点を移動させることができます。

トランスフォームの値を(0,0,0)にすることで、移動させることができます。

右上のシーンコレクションに533935894_bldg_6677を選択すると、
回転Xの値が90°になっています。
このままでは、東京タワーが倒れている状態になっているので、0°にしておきます。

これでBlenderでの編集は一段落ついたので、保存しておきましょう。
ファイル→名前をつけて保存…をクリックします。

保存場所を指定して、ファイル名をつけて、
右下の名前つけて保存をクリックします。

モデルをFBX形式でエクスポート

東京タワーのモデルをUnityに持っていくために、
FBX形式でエクスポートします。
「ファイル→エクスポート→FBX(.fbx)」をクリックします。

「保存場所」、「ファイル名」を決めて、
パスモードをコピーにして、テクスチャーを埋め込むを有効にし、
画面右上の「FBXをエクスポート」をクリックします。

これで、Blenderで編集した東京タワーのモデルを
FBX形式でエクスポートできました。

VRChatをつかって、東京タワーのVRワールドをつくってみよう!

今回は、PLATEAUで公開されている東京の3Dモデルから、
東京タワーのモデルをBlenderで編集し、取り出しました。

今回はもともとあるモデルを編集しましたが、
自分でイチからなにか作ってみるのも楽しいと思います。

個人的にはつくったものをVRで公開すれば多くの人に見てもらえたり、
自分の作ったものの中に入ることができるので
より楽しめると感じています。

こちら↓のように、今回作成した東京タワーのモデルをつかって、VRのワールドを作成することもできます。

 

こちらの記事では、今回FBX形式でエクスポートした東京タワーのモデルをつかって
VRChatで東京タワーのワールドを作る方法を紹介しています。

1度、VRChatでワールドの作り方がわかると、
同じように、自分で作った別のモデルを使って、
ワールドを作ることができます。

興味があれば読んでみてください。

最後まで読んでいただきありがとうございました。
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